パブロフの犬(条件反射・古典的条件つけ)
イワン・パブロフの犬が、ベルを鳴らすだけでよだれを流すようになった、という実験に使われた犬(実験)のことである。
- エサ=よだれ(お腹すいた!あ、エサだ!わーい!)【自分のモチベになる感情を挿入する】
- ベル+エサ=よだれ(これをなんども繰り返す)
- ベル=よだれ(ベルとよだれがひっついた)
つまり、ベルが鳴ったらいつもエサがあって、よだれがでていたので、ベルが鳴っただけでよだれがでてしまうようになったのである。
この反応を、条件反射、もしくは古典的条件付けと呼ぶ。
古典的条件付け・無条件刺激・中性刺激
古典的条件付け・無条件刺激・中性刺激を英語で言うと、Classical conditioning, unconditional stimulus, neutral stimulus.
古典的条件付けとは、異なる2つの刺激を頭の中で結びつけて学習することである。【(Neutral stimulus+(=)Unconditional stimulus)=unconditional response】
生理的反応を引き起こすような刺激を、無条件刺激という。要するに、強い感情が動くときである。(おいしい!うれしい!痛い!怖い!など)
生理的反応を引き起こさないような刺激を、中性刺激という。ようするに、なんでもないようなこと。
中性刺激を与えた後に、無条件刺激(強い感情が動く・生理的反応を引き起こす)をくわえ続けると、そのうち中性刺激だけでその感情が蘇る・生理的反応を引き起こすのである。
古典的条件付けの例
A:トリガーとなる行動 | B:感情が動く行動(うれしい行動・いやな行動) | C:感情・生理的反応(うれしい・つらい経験により、生理的にでる反応)Bの結果どうなるのか? |
午前中に始める | 30日完了してすごくなった自分がうれしい | 仕事も全部底上げでうまく生き出す・ゴールめっちゃ時短 |
サラのおと・飼い主が来る | エサがもらえた(うれしい) | よってくる(うれしい)=飼い主が好き |
中性刺激(なんでもないような動作) | 無条件刺激(感情が強く動く動作) | |
ベルが鳴る | エサがもらえる | よだれが出る |
レモンを見る | 食べると酸っぱい | 唾液がでる |
リードを取り出す | 散歩にいく(楽しい) | 興奮してさわぐ |
猫缶を開けるプシュッと言う音を鳴らして餌を与える | エサがもらえる | 寄ってくる |
冷蔵庫を開ける | エサがもらえる | 寄ってくる |
水道の音 | おいしい水・おもしろかった | 寄ってくる |
サザエさんの終わり | 明日からまた学校 | 憂鬱 |
Aは今までなんてことない意味のない動作であったにも関わらず、Aの動作の後にBの感情が動く動作を経験すると、AとBがくっついて、BがなくともAだけでC、その感情(生理的反応)を呼び起こせる。
ここで、Aをアンカー(トリガー)と呼ぶ。「今までどうってことなかった中性的な刺激が、後天的な意味を付け加えられてしまう」古典的条件付け、(パブロフ型条件付け)と呼ぶ。
古典的条件付けの特徴は、条件反射とも言われるように、必ずしも結果がPain Pleasureでなくても使えるところである。
猫を効果的に最短でしつける方法はコレ!
Action | Action | Pain or Pleasure ? | |||
今まで | 猫がニャーニャーとうるさい(鳴く) | 部屋に入れてもらえる(入れてもらえる・飼い主がくる) | 嬉しい(ごほうび) | ◀︎喜びはもっと欲しくなる | |
新しい法則 | 猫がニャーニャーとうるさい(鳴く) | だれもこない(声が疲れるだけ・飼い主は来ない) | 辛い・嫌な思い(天罰) | ◀︎痛みは避ける | |
新しい法則 | 静かにお留守番している(鳴かない) | 鳴くのをやめたころ、会いに行く | 嬉しい(ごほうび) | ◀︎喜びはもっと欲しくなる | |
新しい法則 | 静かにお留守番している | たまに会いに行ってあげる。 | 嬉しい(ごほうび) | ◀︎喜びはもっと欲しくなる | 留守番すればたまに会いに来てくれるんだ! |
オペラント条件付け
オペラント条件づけとは、行動とその行動をした結果得られた「Pain Pleasure」により、「Pain」は避けるようになる(消極的になる)、「Pleasure」は欲しくなる(積極的に行動する)こと。
Pain or Pleasure | 行動(トリガー) | 感情が動く理由である行動。 | 左の行動は何刺激? | Pain避ける、Pleasureもっと頂戴! | 行動の弱化/強化 |
恐怖 | ルームメイトの顔を見る | 話すことはいつも文句があるときだけ | 嫌悪刺激(罰子) | 顔を見たくなくなる。避ける。 | 行動の弱化(罰) |
恐怖 | 猫の足をさわる | 爪を切ろうとする・爪切られるのは好きじゃない・生まれつき好きじゃない・束縛が嫌い | 嫌悪刺激(罰子) | 足を触られただけで噛みつくようになる | 行動の弱化(罰) |
改善 | 猫の足を触る | エサがもらえる | 強化刺激(強化子) | 喜ぶ、やりたくなる | 行動の強化 |
喜び | ぶどうを食べる | ぶどうが甘くておいしかった | 強化刺激(強化子) | 次も買ってくるように言う | 行動の強化 |
喜び | 大学の授業 | くらすに超タイプのイケメンがいる | 強化刺激(強化子) | 会いたいからクラスが楽しみ | 行動の強化 |
Painの刺激を、嫌悪刺激(罰子)・Pleasureの刺激を、強化刺激(強化子)と言い、Painを避ける現象を行動の弱化(罰)・Plesureを得ようとする現象を行動の強化と言う。
オペラント条件づけの4タイプ
オペラント条件づけの4つのパターン | ||
正の強化(強化刺激or嫌悪刺激を加える) | ごほうびが待ってるから、行動すること |
お手ができたらおやつをあげたら、お手ができるようになる
|
正の弱化(強化刺激or嫌悪刺激を加える) | おしおきが待っているから、行動しなくなること |
爪を立てるとあ-!!と大きく叫ぶので、爪を立てなくなる
|
負の強化(強化刺激or嫌悪刺激を取り除く) | おしおきを取り除くことで、もっと行動すること |
机に乗っても怒らなくなることで、登ることをやめなくなる
|
負の弱化(強化刺激or嫌悪刺激を取り除く) | ご褒美を取り除くことで、行動しなくなること |
ニャーニャー鳴いても無視することで、無駄鳴きが減る
|
行動の頻度をオペラント水準と言う。もっと行動していく=オペラント水準が上がる、行動をやめていく=オペラント水準が下がる。
オペラント条件づけの特徴
オペラント条件づけは、強化刺激or嫌悪刺激を加えるか、減らすかということになる。オペラント条件付けには、必ず「嬉しい出来事・ごほうび」と「嫌な受難・おしおき」が必須になる点が、古典的条件付けとは異なる。
効果の法則
動物がある反応をした結果、「快楽」が得られた場合、次に同じような状況になった場合、同じ反応が再び起こりやすくなることを、効果の法則と言う。
ベルが鳴る 結果、 エサがもらえる(快楽)= うれしい、よだれ
効果の法則とは、結局古典的(orオペラント)条件付けのことである。
猫をあやつる、おしおきとごほうびリスト
ご褒美(快楽) | おしおき(天罰・痛み・恐怖) |
エサ・おやつを与える | エサを与えない |
なでる | 体罰・叩く・蹴る・投げる |
ほめる | 花火の爆発音・大きい音・落下音 |
おもちゃで遊ぶ | 無視をする |
かまってあげる | 閉じ込める |
外に出す | 嫌いなもの |
猫のしつけ
猫にとっては、エサ・おやつが最強の快楽になる。
褒美のエサやおやつは、行動の途中や終わってすぐあたえないとだめ。
猫は注目を集めるためならなんでもする。
犬は仮病さえ使う。
体罰はだめ、飼い主がやったと思われないように驚かせるべし
「サプライズ」を突然やって、驚かせることで天罰とするべし。
視覚:顔に布をかぶせる
聴覚:うるさい音を出す
嗅覚:猫の嫌いな匂いを出す
味覚:まずいもの
触覚:嫌いなところをだれかがさわる
猫のしつけのポイント
空腹時を狙う。
予測不可性
動物は、予測ができないことによりストレスを感じる。
連続強化:ある行動を取った時に、常に100%、快楽・嫌悪現象のどちらかが起きる場合、報酬を与えられなくなると効果がすぐになくなる。(反応の消去)
間欠強化:ある行動を取った時に、たまにいいことあると、期待感が続く限りその行動が消えることはない。
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